そろそろ株式への配分を下げて、来るべき暴落に備えて現金を積み増すタイミングかも
一時期の「ニューノーマル」議論のようなことが起きつつある。
株高を説明できる新たな理論が出てくるとそろそろ株式も危ないということだと思う。
だいたい世の中、経済の仕組みはそれほど簡単に変わらない。
それが短期的に変わったと思う空気がでてきたのならバブルであろう。
株式市場が悪いニュースに反応しなくなって、むしろ悪いニュースを好意的にとらえるようになるということは危険信号だ。
S&P500は8月まで月間で7カ月続けて上昇した。一方、景気の先行き減速懸念を示す指標は増えてきた。コンファレンス・ボードが31日発表した8月の消費者信頼感指数は7月から11.3ポイント下がり、2月以来の低水準になった。株式市場は反応しなかった。
今の株式市場は需給できまっているというのはその通りだと思う。世界中の国々の未曽有の金融緩和施策によってお金が余っており、それが株式市場に、仮想通貨に流れ込んでいる。
もう一つは需給だ。高値警戒感はあっても株式市場へのマネー流入は続く。
この点で、にわかに注目を集める分析がある。ハーバード大のガベェ教授とシカゴ大のコイジェン教授による論文だ。8月に英誌エコノミストが取り上げたことで広く読まれている。
かいつまんで言えば、株式市場にお金が流入すれば株価は上がるという内容だ。今の株高は需給主導だとみる市場参加者の感覚にフィットしている
「買うから上がる」というのは当たり前に聞こえるが、そう単純ではない。株価は将来の企業業績などのファンダメンタルズを織り込んでいる。実力に比べて「割高」な株価で買えば空売りで修正される――。効率的市場仮説によれば、需給は株価に影響しない。
需給相場は需要(=お金)が増え続ける限り株式は上がるのだが、それが逆に回転すると一気に逆方向にいく。
自分が投資している銘柄はPERでみても安いものがほとんどなので、全て株式市場から撤退する必要はないが(暴落のタイミングは誰にも分からないので)、少し現金を多めに持っておく必要がありそうだ。