sukerokuのアーリーリタイア(を目指す)記録

アーリーリタイアをする資産は一応あるが、色々なしがらみや心理的なハードルから思いきれないでいる半端モノの記録

投資が面白いというのは良いのか悪いのか

「投資が面白い」というのは良いのか悪いのか?

 

投資が面白いと感じるのは、突き詰めて言えば、儲かっているからである。自分が思った方向に相場が動き、儲けが出ている状態が面白い。またはまだ儲けがでていなくても、これから儲かると期待して新しい投資を行う時が面白い。

 

逆に損失が出ている状態は面白いとは感じないはずである(特殊な能力の人を除き)。むしろ精神的にかなり苦しい。相場から目をそらしたくなる。

 

私の場合長い間投資を行っている。その間に色々な商品や手法を試してみた。トータルで考えれば自社株式を除き残念ながら負けている。これまで振り返って思うのは、相場が楽しいと思い始めた後に、大きく負けることがある。それは利益が乗っている楽しさよりも、今後の期待で楽しくなっている状態であることが多い気がする。

 

暫く相場を休んでいた時期があるが、ここ数年は再び投資を始めた。最近までは投資はするものの大して相場を見ていなかった。大して利益が乗っている訳でもないので面白いとも思っていなかった。また右肩上がりの相場だったので、参入するタイミングが掴めずに暴落のタイミングを待った。

 

コロナ暴落が起こった。1月から3月の徐々に相場が崩れる展開の中では新規の投資ができたが、暴落したタイミングでは躊躇してむしろ一部の銘柄を売却した(それらは結果として持ち続けた方がよかった)。

 

本当はこのタイミングこそ投資が面白いと思うべきタイミングであった。株式がバーゲンセールになっているタイミングである。その時のために余力を残していたのに、やはり実際にそういうタイミングが来るともっと下がるのではないかと最悪を想定してしまう。

 

それは自分の弱さであると思う。こういう発想の人は投資に向かない。ただし一点だけ良い判断ができたものがある。暴落した欧州金融機関の債券に清水の舞台から飛び降りる気持ちで一気に投資した。この投資は吉と出た。しかしこの判断は自分にとってはかなり大変であった。毎回この判断ができるとは思わない。この件からはやり自分には投資は向いていないと思った。向いている人はもっと投資先の本質的な価値を信じてリスクを取れるはずである。

 

それでも投資はやりたいし、お金を増やしたい。ではどうすればいいか。自分の弱さを理解した上でそれに合った方法でやるしかないというのが結論である。損切りできない、暴落時に躊躇して買えない、利益が出ると臆病になって早く手放したくなる、などなど。典型的にダメな投資家の例である。

 

一方で自分にも強みがある。それは余裕資金があるということだ。すべて自分の資金なので誰に遠慮することもないし、誰に報告する必要もない。いつまでにいくらリターンを出さないといけないという制約もないし、誰かと比較する必要もない。それが一番の強みである。

 

強み活かしながら弱みをカバーする投資方法を確立することが重要と思う。今それを考えている。

 

話がかなりそれたが冒頭の話に戻って、投資が面白いのは良いのか悪いのか。投資が面白いというのがこれまでの自分のように、投資するタイミングで、将来の利益を想像して面白いと感じるのであれば悪いことだと思う。それはギャンブルと同じである。投資ではなく投機だ。ギャンブルの構造はまさにこれと同じ。馬券を握りしめて応援する。馬券を買う時が一番面白いはずだ。もちろん勝てば嬉しい。しかし期待感、高揚感という点では馬券を買う時が一番であろう。

 

これに似た話で旅行もそうだ。旅行は行く前が一番楽しいというのが私の持論である。旅行先ももちろん楽しい。しかし旅先では色々とトラブルもあるし、面倒なこともある。旅前は想像だけの世界である。想像だけの世界は楽しいことだらけである。

 

つまり、投資が面白いと感じているのがこういう期待感での面白さであるならば危険だと思っている。利益を得たから嬉しいというのは良い。それは結果である。しかし投資をする時に高揚するというのは自分には合わないスタイルだと思う。すでに高揚ということで利益を得ていると思う。ギャンブルはエンタメなので、期待利益はマイナスでも、気分の高揚という利益を得られていると考える。だから実際の利益は得られない。

 

長くなったが、自分としては面白くない投資に徹したいと思う。投資した後に下がる前提の投資。下がっても安心してみていられる、持っていられる投資。世間からは見放されているが長期的に可能性のある投資。そんなことが可能か?そんな銘柄があるのか?