お金持ちとお金使い
お金持ちかどうかは分からない。分かるのはお金使い。
「お金持ち」といいますが、実際に本人がお金をいくら持っているかは外部からは分かりません。外部から分かるのは、お金をいくら使っているかということだけ。
つまり、お金持ちかどうかは、お金の使い方から推測しているだけです。お金をたくさん使っている＝お金持ちだろうと推測しているだけです。
だけど、お金使いの派手な人はお金持ちに見えるだけで、実際はそういう見栄を張る人の家計は結構苦しかったりします。
お金使いからお金持ちに見える人は、本当にすごいお金持ち（＝超富裕層（資産数十億円超？））か、そこまでお金持ちではないが金遣いが派手なだけか、どちらかです。超富裕層ではないが、お金持ち（例えば、1億円から10億円くらいまでの間）で、金遣いが派手でない人はお金使いでは分かりませんのでお金持ちに見えません。
実際のところ、金遣いは派手ではなく平均的だが、1億円から10億円くらいを持っている人の方が、同じ資産をもって派手に使っている人よりも多いように思います。
となりの億万長者という本がありますが、これはそういうった一見お金持ちに見えないお金持ちの様子を捉えているとても参考になる本です。実は普通に見える人こそがお金持ちだったという話ですが、結構面白いです。バカみたいに典型的なお金使いを取り上げるのではなく、地に足着いたお金持ちを取り上げています。
一般に「お金持ちってどのくらいの資産を持っている人？」と聞くと、日本であればたぶん1億円以上という目安がでてきそうですが、見かけでお金持ちと判断できるのは、実は数十億円レベルの資産を持っているような人の使い方なんですね。それを数億円程度の資産で実現しようとするから生活が破綻する分けです。
僕の勝手な基準ですがお金持ちと呼べるのは少々派手に使っても資産が減らない人。つまり利息や配当収入だけである程度派手な生活が賄える人。具体的に言うと税引後で年間5千万円以上の配当・利息収入を得られる人。これを資産額で考えると、保守的に見積もって半分の資産をリスク資産に投入するとして、それで税前6千万円強の収入。金利・配当利回りを2.5%くらいに見積もってリスク資産が24億円。資産総額はその倍なので、約50億円。このくらいの資産になるとたぶん普通に使っていると勝手にお金が余るようになります。
たとえば数千万円の高級外車を乗り回し、年に何回も行く海外旅行はビジネスかファースト、高級ブランド品を惜しげもなく購入し、都心のタワーマンションで暮らす、みたいな生活は5千万円の利息・配当収入があれば十分。資産1-5億円程度でそのような暮らしをしようとすると無理です。
資産数億円程度でそういう生活をしようとする人は、立派なお金持ちなのに、お金に追われている感じ。そういう人は実際かなり多いですね。都心でベンツ、BMWを乗っている人で、果たしてどれだけの人が現金一括払いで買っているのか？多くの人はローンで買ってますね。例えば僕の視点からすると高級外車をローンで買うなんて信じられませんね。
高級車というのは余裕があるから乗れる訳で、ローンで買う高級車ってそもそも間違ってますね(笑)。僕は車は現金一括払いでしか買ったことがありません（しかも中古車）。仮に車を大破させて、廃棄処分になったとしても、痛くない値段での中古車しか買っていません。外車は特に値段が落ちるのが早いですから、200万から400万円程度の現金一括購入だけです。もっと昔は、20-30万円程度のオペルとかを買ってましたが。VWに比べてオペルは人気がない分安かったので（国産車と比べても）。
話がそれましたが、要はお金使いとお金持ちは別ということですね。1-10億円程度の資産のお金持ちは結構質素ですよ。派手なのは、本当のお金持ちか、またはお金持ちではない（ストックのお金がない）、フローでの高所得者ではないでしょうかね。後者はお金持ちというよりも、お金使いの荒い人。
