sukerokuのアーリーリタイア(を目指す)記録

アーリーリタイアをする資産は一応あるが、色々なしがらみや心理的なハードルから思いきれないでいる半端モノの記録

WEリーグ大宮・佐々木総監督 女子の1億円プレーヤー誕生を願う「子どもたちに夢を」

 

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9月開幕の日本初サッカー女子プロリーグ「WEリーグ」参加にあたり、新設の大宮アルディージャVENTUSが6日、オンラインで新体制会見を実施した。総監督に就任した元なでしこジャパン佐々木則夫前監督(62)ら新加入5選手が出席。初年度は選手25人でスタートし、佐々木総監督は将来的に“1億円プレーヤー”の輩出を願った。

 「本当の理想を言うと、底辺なところからのスタートだと言うことは間違いない。ただ、子どもたちに夢を与えるということについては、もちろん男子のスポーツ界同様サラリーもどんどん上がっていって、みなさんに公表できるような数字になれば。そこ(1億円)は目指すところだと思う」

 

子供たちに夢をという話の時はほとんどの場合「お金」の話。お金が儲かるから夢があるよというメッセージはあまりにも安直すぎる。

 

お金があれば幸せなのか?と問われると、良識のある大人の回答は、「必ずしもそうではない。お金がすべてではない」ということだろう。お金がなくても幸せな人はたくさんいる。実感としても「お金=幸せ」ということではないだろう。

 

これには僕も同意。お金があっても不幸せ、お金がなくても幸せな人はたくさんいるだろう。ただし逆もしかり。お金があって幸せな人も、お金がなくて不幸せな人もたくさんいる。たぶん後者の方が多い。

 

僕はお金があった方が幸せになれる可能性は高いと思う。だからこの監督の言っていることを単に反対している訳ではない。ただし「夢=お金」ではないのだ。それだけ。お金が夢を与えるというのはあまりにも安直で、思考力のない人間の発言。お金がない人の発言だと思う。

 

たぶんお金のない人は、お金があれば好きなものが買える、好きなことができる、だから夢があるという発想なのだろう。それはお金があることの一面を表しているが、お金を使って自分の欲求を満たす人は大して幸せに感じられないと思う。

 

なぜなら常にもっとお金がとなるからである。もっともっととなると今あるもので満足できなくなる。世界一のお金持ちだってもっとお金をとなってしまう。

 

それよりも今あるお金でどう幸せに過ごすのかという方が余程精神的に健康的である。

 

子供たちに夢を与えるなら、1億円プレイヤーになれるよというお金の話ではなく、好きな事ができてそれで生活もできるそういうライフスタイルだと思う。単純に1億円=幸せという構造はあまりに単純すぎる。1億円があっても、お金を使って幸せになろうと思えばかならずもっと欲しいとなり、それが得られなければ自分を不幸せに思うだろう。

 

もう一つこの手の「子どもたちに夢を」のワンパターンが嫌いなのは、それで夢をかなえればいいけど、かなえられなかったらどうなるの?という発想が抜け落ちている点である。とりあえず夢だけ与えておけばいいのか?殆どの子供は夢は実現できない。特に1億円プレイヤーという夢であれば尚更、それは一握りなのである。

 

ということは99%の子供たちが夢を叶えられないのに、夢を見せることが重要と考えるのだろうか?結局こういう「夢を」とか簡単にいう人は大して深く考えていないのである。

 

子どもたちが自分で夢を持つのはいいと思う。しかしそれは他社から与えられるものではない。自分が子供に夢を与えるというのは傲慢な発想だ。

 

こういう大して何も考えずに、「子どもたちに夢を」という定型言葉で語るのがどうも好きになれない。

 

起業家とかもよく「社会を変える」とかほざいているがそれも同様にうっとおしい。勝手にお前の都合で変えるなと言いたい。