sukerokuのアーリーリタイア(を目指す)記録

アーリーリタイアをする資産は一応あるが、色々なしがらみや心理的なハードルから思いきれないでいる半端モノの記録

アーリーリタイアと目標設定 未来志向から「今」志向への転換

 

アーリーリタイアしてしまうと目標設定が難しくなる。

 

リタイアを目指している時期は目標が明確である。だから目の前に困難があってもそれらを乗り越えることができる。なぜなら未来を見ているからだ。

 

僕の人生はこれまで未来をみて生きてきたようなものだ。今よりももっとお金を貯めて、今よりももっと仕事ができるようになって、など。それらが原動力となって自分を引っ張ってきた。

 

しかしアーリーリタイアの段階になるとそういう目標設定が難しくなる。

 

ここにきて思うのは、僕は「安心してリタイアできる状態」を目標にしてこれまで生きてきたのだということだ。ある程度意識はしていたが、実際にリタイアに近い状態になってこれまで興味のあったことへの興味が薄れてきたことであらためて気づいた。

 

読書、勉強、人間関係、お金、モノなどへの興味はよりより生活を築くために利用していたもので、アーリーリタイアという状態が実現できるとそれらへの興味が一気に失われた。

 

今やるべきことは、未来志向で生きるのではなく、「今」に集中して生きることだと思う。そして「今」を楽しむこと。

 

これは自分にとっては大きなパラダイムシフトである。だから簡単ではない。

 

共産主義から民主主義に一夜にして変わるように、戦時生活から戦後へ変わるように、個人的にはそのくらいのインパクトのあるパラダイムシフトだと思う。

 

本格的にアーリーリタイア生活に突入してまだ1年ちょっとだが、まだこの新パラダイム(「今」を楽しむパラダイム)に慣れない。

 

どうしても旧来のパラダイムで考えてしまう。そうすると困るのは目標があまりないということだ。とは言え幸いにしてまだ多少の目標はある。

 

一つにはまだ自分が目標とする資産額には届かないということ。

また、ゴルフ、登山などの趣味でも目標はある。

そして仕事面でもまだ多少やり残したことがある。

 

しかしこれらの目標は以前ほど強烈ではない。以前のように強烈に自分をドライブしてくれない。

 

やはり20代、30代の頃の強烈に自分を目標達成に向けて駆り立ててきた記憶があるのでどうしても物足りない感じがしてしまう。

 

そうするとはやり「目標を達成するというモデル」から「今を楽しむモデル」へ転換していくことが必要になる。

 

これが65歳を超えての本当のリタイアであれば年が年なので諦めが付くし、周りの同年代も似たような状況なのでそんなものかと思うだろう。しかしアーリーリタイアの場合はロールモデルが周りにいないし、まだまだ元気なので本格リタイアのように達観した気持ちには中々なれない。

 

「今を楽しむモデル」に慣れるにはまだ少し時間がかかるだろうし、その過程で色々と発見することもあるだろうし、楽しみ方も色々と出てくるとは思うが、現時点ではまだ産みの苦しみの時期。

 

そんな面倒なことを考えずに始めから「今を楽しむモデル」で生きている人が羨ましい。

 

しかし、そういう人はおそらく簡単にアーリーリタイアもできないだろうから、嫌な仕事を生活のために続けないといけないなどの悩みがついてまわるのだろうけど。

 

結局ないものねだりかもしれない。

 

当面はまだ目標があるので、その目標達成に向けて努力しつつ(目標達成型の従来のモデル)、今を楽しむモデルへ徐々に慣れていく必要があるな。

 

贅沢な悩みだとは思うけど。