sukerokuのアーリーリタイア(を目指す)記録

アーリーリタイアをする資産は一応あるが、色々なしがらみや心理的なハードルから思いきれないでいる半端モノの記録

少額の軍資金から億単位にお金を増やす方法:お金持ちになる王道

 

こういう記事が相変わらず多い。やはり庶民の憧れなんだろうね。

正直言うと2億円あっても大した贅沢はできるわけではない。著者のように50代半ばであれば一応リタイアできるが、それでも2億円くらいだとお金の心配はついて回る。

 

diamond.jp

 

株式投資で財を成した人は株式投資から足を洗うことは難しいだろうから、毎日の株式の上げ下げに一喜一憂することになるし、持ち株が何分の一になるか、最悪ゼロになるかという不安が常に付きまとう。

 

それはさておき、普通のサラリーマンがアーリーリタイアできるくらいの財を成す(数億円以上)にはどうしたらいいか?それはある程度分かり切っている話ではある。

 

ちなみに別にアーリーリタイアを誰もが目指すべきとは思っていない。定年まで働き続けてリタイアするに十分な資産を蓄積する(数千万円)には、以下の方法とは違いもっと堅実に分散投資をすればいいと思う。以下の話は普通ではない資産を定年よりも前に築くにはどうしたらよいかという話である。

 

1.原資を作る

原資がなくてはどうしようもない。100万円を運用するのと1000万円を運用するのでは手間は同じだが効率(リターン)が10倍違う。1億円なら100倍である。100万円ぽっち運用している人をみると、そんなことよりもダブルワークでも何でもして働けと言いたくなる。少なくとも1000万円くらい頑張って用意できないなら厳しいか。1000万円なんて平均的な人であれば誰でもできる。これすらできない人は努力の才能がないのであきらめた方がいい。

 

原資を作るには収入を増やし、支出を減らすしかない。収入を増やすのに出世を目指すというのももちろんありだが、出世は実力だけで決まるものでもない。そもそも日本の会社なんて出世したって給与は大して上がらない。それよりも妻が専業主婦なら働いた方が余程収入増につながる。しかもパートではなく、ある程度の収入の見込めるフルタイムの仕事。さらに夫もできればダブルワークをした方がいい。できればコンビニでバイトとか時間を切りうるするような仕事ではなく。専業主婦が贅沢であることはすでに共通認識であるのでそのあたりは詳しくは触れないが、普通の家庭で収入を上げるには共働きが第一の選択肢であることは間違いないだろう。

 

費用削減も重要だが、やはりなりふり構わず収入を増やして、原資を増やすということが重要だ。人並み以上に貪欲にできない人が人並み以上の資産を築くことは不可能。周りと同じことをやっている限り、周りと同じ結果しか得られないのは自明である。

 

ではその原資ができたとして、それをどうしたら(人並み以上の資産へと)増やせるのか?これは色々な人のケースをみてもこの二通りしかないと思う。このどちらか、または両方。当然だがリスクを伴う。だが、リスクを取れない人はリターンも得られない(余程幸運でない限り)。

 

2(a)レバレッジをかける

一般的な投資手段でレバレッジをかけられるのは株式の信用取引先物取引、不動産取引など。1000万円の元手を数倍にして運用できる。だから5%程度の利回りでも20%などに引き上げることができる。特に資金が少なければレバレッジをかけない限り難しい。1000万円程度の原資を1億円にするには、レバレッジ無しで株式投資などで大成功して難しい。

 

仮に毎年10%のリターンを得るような驚異的な運用ができたとしても、1000万円を1億円にするには24.16年かかる計算になる。24年間10%のリターンを得るなんて不可能だろう。現実的には株式の平均リターンを5%とすると47年かかることになる。死んでいるかもうすぐ死ぬかどちらかのタイミングになってようやく1000万円を1億円にできる。

 

ではこれを3倍のレバレッジをかけたらどうだろうか(借り入れの金利は考慮せず)。1000万円の元手をレバレッジを効かせて3000万円にできれば(3倍のレバレッジ)、10%の運用で13年に縮まる。これもかなり難しいが、かなり期間が短縮される。

しかし5%運用だと25年くらいかかる。悪くはないが25年もかけて1億円を作っても若いうちに大金を手にすることはできない。老後は多少安心だろうが。40歳で始めて、65歳の時に1億円。

 

2(b) 集中投資する

上記の例の通り結局平均的なリターン(例えば5%)を得ている限り、1000万円を1億円にするには多少のレバレッジをかけても結構苦しい。ということは平均的なリターンではダメだということだ。となると平均以上のリターンを得る必要がある。

 

ポートフォリオ理論に則って分散投資をすると当たり前だが平均リターンに回帰する。ということは平均を超えるには分散投資ではなく、集中投資をして当てるしかない。1年で数倍になる銘柄も株式の世界では多々ある。

 

一発当てる銘柄の発掘方法は色々とあるが(成長株、グロース株)、どれも共通しているのは集中投資ということ。100銘柄に分散投資していれば1銘柄が10倍になっても全体のリターンは10%でしかない。

 

なぜお金持ちに企業の創業者が圧倒的に多いのか?

お金持ちには企業の創業者が多い(多いというか殆どが創業者か創業者家族)が、企業の創業者というのは基本的に集中投資(自社に)で、かつレバレッジを使っている。

 

この場合のレバレッジというのは、第一に借入金のことだが、それ以外にも社員を雇うという形でもレバレッジを使っている。レバレッジというのは「てこの力」である。自分1人でやれることよりも、9人を使って10倍の力でやった方がより大きなことを実現できる。9人の社員は固定給であるから、固定給を超える儲けは自分ものである。

 

これは一般的な意味でも(ファイナンシャル)レバレッジでも同じである。借入金は固定金利なので、借入金を使って投資をして、利率以上の利回りを得られたら、その部分は株主のものである。だからレバレッジを上手く使うと、株主リターンがあがるのである。

 

会社の創業者は狭い意味でもレバレッジ(財務レバレッジ)に限らず、人を使うとかの意味でもレバレッジを活用している。だから普通以上のリターンを得られるのである。

 

さらに会社の創業者は分散投資ではなく集中投資で財を成している。自分の会社にほぼすべての自分の資金と時間を投入する。分散していないのである。ゆえに当たった時は圧倒的なリターンを得ることができる。

 

これを会社の創業者ではに一般投資家に当てはめると

上述のとおり会社の創業者というのはレバレッジと集中投資で財を成しているわけである。公開株に投資をして財を成したい人も同じことである。レバレッジと集中投資という2つの武器を上手く使わない限り、余程幸運の場合を除いて(この二つの武器を使って1千万円を1億円にするにも運は必要だが)10倍の財を成すことはできないのである。

 

どちらをどの程度使うかというのはそれぞれが目指すところと取れるリスクの量などによって異なる。なので一概にレバレッジをx倍にして、何銘柄に絞り込むべきとは言えない。だけど上のことは極めて当たり前のことであって、アーリーリタイアできるくらいの財を成したいと思うなら自分ができることは何かということをよく考えるべきである。

 

論理的に考えると当たり前のことなんだけどね。意外にこういう当たり前のことが分かっていない人が多い。