sukerokuのアーリーリタイア(を目指す)記録

アーリーリタイアをする資産は一応あるが、色々なしがらみや心理的なハードルから思いきれないでいる半端モノの記録

職業・進路について親の言うことを聞くべきか

 

職業や進路選択において親の言うことを聞くべきかどうか?

 

僕の考えは基本的に聞くべきではないということ。

 

もちろん本人の状態や親の考え方に依存するが、一般的には親の望む方向は無視するべきだと思う。

 

単純に親は保守的な(例えば公務員とか)方向を望むということもある。

 

それだけでなく、親のモデルは1世代前のモデルだからである。

 

それに従うとどうなるかとうと世の中は変化しているのに、親世代の成功モデルを追求すると1世代前のモデルを追及していることになる。

 

今のように変化の激しい時代の場合はこれは結構致命的だと思う。

 

江戸時代のように変化がゆっくりの時代であればこれは通用すると思うが、今のように変化の激しい時代においては通用しない。

 

具体的に考えると、僕の親はサラリーマンとして一つの会社で勤め上げた。これが団塊の世代の成功モデルだと思う。

 

実は私の祖父はそれぞれ医者と大工でサラリーマンではない。その子供たちは私の父も含めて実は誰も自営業をやっていない。私の知っている範囲では男は全員大企業のサラリーマンである。

 

すでに私の親はその親とは異なるモデルを追求している。もちろん自営業でも成功したかもしれないが、1960年代の高度成長期においては大企業のサラリーマンをやることはリスク・リターンの関係からいうと良い選択肢だったと思う。

 

では僕が親と同じモデルを追求したらどうであろうか?大企業でも悪くはないが、しかし倒産する大企業、給与が減る企業も多く、金融機関でもリストラをしている状況である。

 

僕は大学卒業時にいくつかの内定をもらったがそのうちの一つが今はメガバンクの一角である(当時の長期信用銀行のトップ企業)。そこに入っても悪くはなかったが(ただし、2番手、3番手は解体されたが)、しかし今の時代から考えるともっと自由な働き方を目指したことは結果的に良かった。

 

新卒では大企業に入ったが3年で辞めて海外留学をして起業した。起業しなければ外資系のコンサルか投資銀行に入社する予定であった。起業しなければ何社か転職を重ねてキャリアアップしていたと思う。

 

このモデルは明らかに親の世代では考えられなかったモデルだ。僕の世代でも多くの人が取らなかった道ではある。だけど成功するというのは、定義として人よりうまくやることであるので、必然的に人(=平均的な人)と異なる道を選ばざるを得ない。

 

もちろんそれで成功するとは限らない。失敗するかもしれない。しかし平均的な人と同じ道(僕のコミュニティでは大企業に就職して勤めるパターン)を歩んでいながら成功する可能性は低いだろう(多少の出世はあってもそれは金銭的及び時間的には成功とは程遠い)。

 

僕の時代においてはある程度能力があるなら思い切って日本の大企業から離れて、実力主義外資系にいくか、または自分で起業するなりした方がよい。それで仮に失敗しても転職マーケットは親の世代よりも大きいので大企業に再入社することも全然可能である。

 

父親は僕の歩む道をみて何も言わなかったが、銀行に行った方が良かったのではと当時は思っていたかもしれない。しかし結果的にはその1世代前のモデルを追求しないことは良かった。

 

問題は自分の子供に向けてこの教訓をどう活かすか。やはり自分がうまくいったモデルがあるので、成功バイアスの囚われやすい。子供には同じような道を歩んだ方が良いように思ってしまうが、それは違うと思う。

 

我が子には自分にあった道を見つけて欲しいし、それに口出しをするつもりはあまりない。助言程度はするかもしれないが、自分と全く違う道を選ぶのも自由だし、その方が良いと思う。

 

会社の経営でも同じ。創業者はどうしても成功体験に囚われている。それを脱却しない限りは企業は衰退する。